小さい頃、何だってなれる気がした。
自分は凄いのだと思っていた。
きっと誰にでも覚えがあるだろう。
私にだってある。
しかしそれは、世界が小さかっただけだ。
可能性は無限だけれど、時間と道は無限ではない。
環境、選択の繰り返し、それが人生。
道は何車線もある広い道路な訳でもない。
決めたら進む、極めようと取り組む、
そうした者だけが、一流と呼ばれる、
若しくは、
その道のトップランナーとなれる。
こどもの頃、神童と呼ばれた子がどれだけいるだろうか。
町に一人なんかではない、そんなのしょっちゅう聞く話だ。
で、その子は今どうしているか。
そんな事を考えていれば、おのずと真実は見えてくる。
判断するものにもよるし、
凡夫が凡夫の基準で決めた賞賛なんて、
何の価値もなく、信憑性もないのだ。
褒められた時、真に受けていいのは、
その道に優れた人からの声だけだろう。
その他は戯言であって、それに一喜一憂し振り回されるのは、
自分と時間を見失うことに繋がる。
こういってしまうとドライだけれど、
これが事実なのだ。残酷なまでの。
「昔は夢を見ていた」
「夢があるんだ」
これからも夢を見ていたい?
「世知辛い世の中、現実は辛いんだ」
「自分が大した事ない、ただの人だと認めるのは嫌だ」
じゃあ夢ばっかり見ながら老いさらばえていくんだね。
愚痴と過去の栄光にしがみ付きながらさ。
私はそんな人生はまっぴらごめん。
世界には沢山の宝箱が落ちている。
宝じゃなくても面白そうな箱が。
びっくり箱みたいに開ける人によって、
人もそれからも中身すらも、変わる。
それらは膨大すぎて、
ひとりの人生を費やすだけでは果てしなさすぎる。
だから、人は取捨選択して分野を選ぶのだ。
可能性を高めるために。
皆がレオナルド・ダ・ヴィンチやアインシュタインになれる訳ではないもの。
開けたいものが見えたら、
後は環境を整えればいい。
そして努力。
付き合う相手は常に考えた方がいい。
時間が有限である事を常に忘れずに。
人生をどう生きるかなんて、
それが殆ど。
偶に迷ったり寄り道したり、
それも素敵な味だけどね。
楽しみがあるからいいのか、
それ自体を楽しみに出来ないのが問題なのか、
そこは自分で見極めるしかない。
選ぶのは自分、そして自由。
本を読む、自分で考える、世界を知る、
私のJack in the Box、まだまだ開けられそう。
ちなみに
jack in the box(びっくり箱)はフランス語でdiable en boîte。
直訳すると「箱詰めされた悪魔」。
素敵な表現ですね。
天使も悪魔も宝も出てくるからこそ、人生って面白い。